
まず、基礎知識として知っておいて頂きたい事があります。
いわゆる”楽典”です!
音楽之友社から出版されています、黄色い表紙の”楽典 理論と実習”に
記述してあります事は、音楽理論の基礎となります。
特別難しい内容ではないので、さーっと読んでおいて下さい。
1 音部記号
音部記号は3種類あります。ト音記号、ハ音記号、へ音記号です。
ピアノ譜の場合は、ト音記号とへ音記号が、読めて、書けて、弾ければ問題ありません。
ただ、オーケストラの譜面を読みたい、又は書きたいとなると、ハ音記号も必要となります。
2 音名
音名には、日本音名、英語音名、ドイツ音名等があります。 それ以外にも、フランス語、イタリア語も
ありますが、 基本的には、最初の3つの音名(日本、英語、ドイツ)を把握していれば良いと思います。
日本音名というのは、学校の音楽の時間に耳にした事があると思われます、”ハニホヘトイロハ”です。
シャープ系には、”嬰ハ”のように、嬰がつきます。フラット系には、”変二”のように、変がつきます。
ちなみに、このように同じ音なのに、表記の違う音の事を”異名同音”と言います。
英語音名は、”CDEFGABC”です。シャープ系は、ストレートに”C sharp” フラット系は”D
flat”
となります。 このシリーズでは、英語音名を使用します。
クラシックの場合は、ドイツ音名を使う事が多いです。”CDEFGAHC”英語音名に似ていますが、読み方
が違います。 ”ツェーデーエーエフゲーアーハー”となります。シャープ系には、”Cis”というように
”is”、フラット系には ”Des”というように”es”が付きます。 音名一覧表
3 音程
音程とは、2音間の高さのへだたりの事で、度数、およびそれに冠せられる、完全、長、短、等のことば
によって表されます。
音程は、調判定の際にも必要ですし、転調等の場合にも必要となります。 音程の説明と問題集
4 音階
まず、長音階と短音階を把握して下さい。
短音階には、自然短音階、和声短音階、旋律短音階があります。 長音階(Major
scale)一覧表へ
短音階(Minor
scale)一覧表へ
5 調判定
シャープ系の調号をつける順番は、”ファドソレラミシ”の順番です(図1参照)が、シャープ1つ
”ファ”の場合、ト長調。 シャープ2つ”ファド”の場合、二長調というように、調号の最後の音の半音
上の音が主音となります。 短調の場合は、その短3度下の音が主音となります。トの短3度下の音はホ
です。ですから、ホ短調となります。
このように、同じ調号を持つ長調と短調の関係を、平行調と言います。
図1 ト長調 ホ短調 二長調
ロ短調
フラット系の調号をつける順番は、”シミラレソドファ”(図2参照)です。”シ
”1つにフラットが
つく場合はヘ長調ですが、それ以外は全て、”シミ”の場合は、変ロ長調。”シミラ”の場合は、変ホ長調
というように、調号に記されるフラットの最後から2番目の音が主音となります。
短調との相互関係(平行調)は、シャープ系と同じです。
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図2 変ロ長調 ト短調 変ホ長調 ハ短調
臨時記号によって表記されている楽譜の調を判定する場合でも、要するに同じです。
シャープ系かフラット系かを判断して、次に長調か短調かを判断します。その際には、音階の和声短音階、
旋律短音階の知識が必要となります。(和声短音階は、7番目の音(導音)が半音あがります。
旋律短音階の場合は、 上行形は6、7音が半音あがり、下行形の場合は、調号通
りとなります。)
調判定問題集
楽典の中には、他にもいろいろ書かれていますが、とりあえずこの5点をよく把握して下さい。
では、ステップ1。基本スケールとコードの確認です。ステップ1へ。
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